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ギャグ?ミステリー?色恋??
ずっこけ物語の急展開に、
ますます謎は深まって…?


RISA YURI YAGI
MARI KOU TAIRA
爆走リレー小説。
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2004年 11月


笑顔の理由。

屋上から階段を下りる途中、廊下を歩いていた2人の女子生徒が
クスクス笑いながらチラ見してくる。
こんなんは、イツモのコトで。
僕はにこにこ笑顔を貼り付けたまま、素通りする。

笑顔の理由。
もう二度と孤独になりたくないから。
そんなつまらない理由。
本当の"僕自身"を知ったら、みんな驚くだろ?
「そんなのチロらしくない」
「チロは笑ってなきゃチロじゃない」
嬉しいから笑うのか、逃げるために笑うのか。

未熟な僕には、未だ、わからない。

しんと静まり返った廊下には、ブラックの金切り声が響いている。
彼女の心の奥底に眠る暗い影が、たまにチラリと顔をのぞかせる。
その度に、僕は全身に電気が走ったかのように鳥肌がたつ。
他人の傷を知ることの恐怖心。

「おい、藍田」

聞き覚えのない大声で呼ばれ、顔を上げる。
と、そこには校内でも名の知れた全日制の問題児...
名前は忘れたけど、マッチョの男子生徒が仁王立ちしていた。

「お前、そのパツキンがムカつくんだよ」

マッチョが言う。

「そう…じゃぁ君のパツキンもむかつくなぁ、僕は」

皮肉な笑いを浮かべて言い返す。

「てめ、ナメてんのか?」
「君なんかバッチィもんナメちゃったら入院どころじゃねえなぁ、アハッ」
「ぶっころすぞ、テメッ!」

そう叫びながら青筋を浮かべたマッチョが走り出す。
すべてがスローモーションで動いている。
瞬間的に膝を曲げてしゃがむ。
すると、マッチョの拳は素晴らしく見当違いの空を斬る。
代わりに立ち上がる勢いに任せてマッチョの鳩尾に頭突きを食らわせる。
マッチョはあっさり鈍いうめき声を出しながら、どさりと倒れた。

「ご臨終サン♪」

最後に後頭部へ踵落としを食らわせ、僕はのんびり歩いて購買部へ向かう。
by melonpanch | 2004-12-23 01:11 | ■藍田 チロ■
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by melonpanch
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