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ギャグ?ミステリー?色恋??
ずっこけ物語の急展開に、
ますます謎は深まって…?


RISA YURI YAGI
MARI KOU TAIRA
爆走リレー小説。
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高度な電子機器とチョコ

世間話をしている二人の生徒。
下校途中だろうか。
昇降口から校門に向かって歩いている。
そしてもうすぐ校門にさしかかる・・・という瞬間、

ピリリリリリリリリリリリリ・・・

けたたましい電子音が鳴った。
二人の生徒はポケットから何か機械を取り出した。
携帯電話ではないらしい。

「はい、こちら赤レンジャー。
 現在校門付近、桃レンジャーといっしょにいます。
 どうしましたか!?」

二人ともさっきの楽しそうな顔ではなく、真剣な顔つき。

「こちら青レンジャー!!
 校内で不審な動きをしている者発見!!
 ただちに集合場所Xに集合せよ!!」

「「ラジャー!」」

二人とも顔を見合わせてうなずくと
50メートルを5秒台で走れそうな速度で
学校に向かって走って行った。


そのころ食堂では・・・

「やっぱりチョコは最高だね!
 あたしはコレがあれば生きていける!!
 だってね、このカカオがね・・・」

熱弁を振るっているビタミンと
その様子を冷めた目で見ている倉木さん。

そしてビタミンが青のりポテトチップの袋を開けようと
手にした瞬間・・・

ピリリリリリリリリリリリリリリリ・・・

一気に顔をしかめるビタミン。
「あぁ、もう!!」
舌打ちをして電子音を止めた。

「ごめんね、またすぐ来るから!!待ってて!!
 お菓子少しなら食べてていいよ!!」

そう言い残すと全速力でどこかへ走っていった。
# by melonpanch | 2005-04-29 19:13 | ■春レンジャー■

スナック。

「あたしがくるの、分かった?」

背後から、急に声をかけられた。
誰もいない食堂でスナック菓子の声がほんのり響く。

「・・・・・・・・・」

私は振り向かないままで深呼吸をする。
そして眼鏡のはじをチョイと持ち上げて、

「・・・どなたですか?」

やはり振り向かないままで、努めて静かで低い声を出す。
背後に立っている女の子は、まいったなあーと声に出しながら近づいてくる。

「ほれ、あたしだよアタシ」

本日二度目の登場。
通称ビタミンの、黄色い女の子。
右手にはお楽しみ会にでも出てきそうなくらいの量のお菓子が、
ローソンのレジ袋にぎゅうぎゅう詰めされている。

思わず、口が開く。

「・・・・・・それ、独りで食べるの?」

視線を上げると、女の子はキョトンとした顔をして、

「こりゃ流石にあたしでも無理でしょ」

そう言ってから心底嬉しそうにニンマリ笑い、

「ね、一緒に食べない?」

私のテーブルの向かいに座った。
# by melonpanch | 2005-01-23 21:12 | ■倉木 ねね■

パーティーの後

クリスマスのどんちゃん騒ぎを一通り済ませて、りくは一人校庭を歩いていた。
真っ暗な校庭。
何をしたい訳でもないし、何をしなきゃいけない訳でもない。
ただのんびりと歩いていた。

パーティーをしていた仲間はとっくに帰ったはずなのに、食堂の電気がついている。
「まだ誰かやってんのか?」

ふと誰かに見られているような気がして上に目をやる。
りく達がさっきまでパーティーをしていた屋上に人影があった。
この視線。。。きっとブラックだ。

校庭の真ん中まで来るとそこにも自分と同じように、ただぼーっと立っている人がいた。
「チロ?」
りくが独り言のように呟いた。
影が振り向く。
「りく?どうしてこんな所にいるの?」
「・・・別に。チロは何かあったの?」
チロはこっちに来てというように手招きした。
ちょっと歩いて校庭の端にある鉄棒の所で止まる。
チロはひょいと背中から鉄棒に飛び乗り足をぶらぶらさせた。
りくは鉄棒に寄りかかり、腕を組んで正面にある校舎を見ている。
遠くて見えないだけかもしれないが、屋上の人影はもうないようだ。

「あのね、りく。僕の話聞いてくれる?」

暗くて静かな空の下で、チロの話が始まった。
# by melonpanch | 2005-01-14 20:30 | ■崎野 りく■

ぴかっ!!

外は暗い。もう夜中だ。日にちが変わって何時間経っていた。
しかしこの女、相変わらずだ。

(パーティーしようと思ったのに誰もいないのかな?
 学校でパーティーしようと思っている人多いから
  誘わなくてもみんないるよなっとか考えてたあたしが甘かったのか?
  お菓子買い込んできちゃったよ。
 まさかだれもいないとは考えてもいなかった。)
――この女、授業には全然でないのに、こういうときはまじめにくる。

(さびしいなぁ。あたし仕事終了後のチョコレートは欠かしたこと無いんだよね。
 今日も食べないといけないから、もうちょっと粘って誰か探すか…。)
 
しばらく校内を歩いていた。
(おっ、明かり発見。あそこどこだ?…食堂か?行ってみよ。
 あたしおなかすいちゃった。なんかあるかな?)

見たことある背中が見えた。
なにか話しかけづらい。
しかし訊いてみたいことがあった。―――――あの日なぜ泣いていたのか?
訊いていいものなのか。
今日も一瞬迷ったが、チョコレートにはかなわない。
 
「あたしがくるのわかった?」
そう気軽に話しかけてみる。
# by melonpanch | 2005-01-13 20:52 | ■ビタミン■

あぁあ。

あぁあ。
結局戻ってきてしまった。
クリスマスはもう終わりかけている。
ここが居場所だ。あいていたものがふさがる感じ。
普段は騒がしいのに今日はここに独りしかいない。
見回りでもするか。学校中を歩いてみることにした。

まずは、屋上から。さすがに誰もいないと思ったが、
(星でも見ようかな。)っと柄にも無いことを考えた。
屋上は、冷たくて気持ちよかったが、
地面にはいろいろなものが落ちていて歩きにくい。
誰かがパーティーでもしたのだろう。
(学校でパーティーとは何事だぁ!!
 今度最初に会ったやつに片付けさせよう。)……いい迷惑だ。

ブラックはまた校内を一通り回り、職員室に戻ってきた。
すわって、問題児対策を考えていると、一人の男が入っきた。
ブラックを見たとたんに、持っていたものをとっさに隠した。

「あっ…あれっ?大葉先生。家庭訪問終わったんですか? 
  こんな時間までご苦労様です。」
「えぇまぁ。(本当は家庭訪問なんかしてないんだけどっ。)
 先生こそどうしてこんな時間まで?」
「どうしたら生徒の力になれるか考えていたら
           いつの間にかこんな時間に…。」
「ご苦労様です。(こんな時間にって、今何時か本当にわかっているのだろうか?熱心というかただのお人よしって感じ。よくやるよ。)」
「あのっ…、それでっ……でっ、でっせっせっ、かくですから…。」
この教師のことをブラックは嫌いではないんだか、
たまに何が言いたいんだかわからなくていらいらする。
(何が言いたいんだ?)
「せっかくですので、でっ…、一杯どうですか?」
男は持っていた物をブラックに見せた。

「えっ?!ワイン?(あれだけ、どもっといて言いたかったことはこれか?)」
「えっあのっ、いいワインを入手できたので、
 独りで飲むのもさびしいのし、一緒にどうかと…。」
不意をつかれて気が抜けたので、断ろうと思ったが、
男が持っていたワインを飲んで見たかった。
「いいですね。」

男の顔が一気にふやけた。
# by melonpanch | 2005-01-10 17:39 | ■大葉 李月■



5人6脚 リレー小説。
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